2008年3月2日日曜日

突然の違和感

2007年11月中旬のある夜のこと。
外部での打合せを終え、事務所のあるマンションに戻った。
初冬の空気が心地よい夜だった。駐車場に車を停め、降りようとしたときに携帯電話が鳴った。
取引先の方からの電話だった。

実は、この前に、この方からある企画についての相談を受けていたのだが、様々な状況から判断して、この企画については協業体制が取れない旨を伝えていた。
さらにである、この日、この企画に対する、間接的な応援さえ難しいことになってしまったことを留守電にメッセージとして入れたのだが、そのことに対する怒りの電話だった。

「どういうこと?」

この一言で始まった電話は、感情丸出し、じょじょに声も大きくなる。
私の心のなかでは、申し訳ない思いが拡がってゆく。
おっしゃることは、よくわかる。そのとおりだ。怒るのももっとも。

でも、私としては様々な状況を判断して決断したこと。覆すわけにはいかない。
ひたすら、なだめ、理解を求める。

時間にしては、せいぜい20分程度だっただろうか。
先方も、ようやく落ち着きを取り戻し、なんとかその場は収まった。。。

しかし、これでまた明日フォローに動かなくてはならない。。。。。

この種の、取引上のゴタゴタはビジネスではつきものだ。
昔から、こういう場面を幾度となく経験し、乗り越えてきた。
ある種、こういう処理は得意でもあった。
しかし、今考えると、昔は会社という大きな後ろ盾があり、いわば表面的な対処をしてくればよかった。
たとえ、取引がなくなっても、自分の生活が脅かされることはなかった。

しかし、今は違う。
独立し、ちっぽけながらも組織のリーダーとして動いている限り、私の判断、行動がすべてだ。
好きでこの道を選び、生きているのだから自業自得なのだが、責任やプレッシャーは桁違いだ。

夏にも、同じようなことがあった。
考えられないところから、横槍が入り、本来、関係のないところへ出向き、周囲との調整をすることを余儀なくされた。

「組織の長の仕事とはこういうものなのだ。」
2年目に入ったこの時期、ようやくわかりはじめてきた夜だった。

電話が終わったあと、当然のように強いストレスを感じ、ため息が出た。
と同時に、ハンドルにかけた指先に違和感を感じた。


右手の人差し指がしびれるなあ・・・

これまで、感じたことのない違和感。指先からくるジンジンとした感覚。
痛くはないが、明らかに経験のないしびれ感だった。




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