2008年3月3日月曜日

拡がる違和感、検査、なんでもやる

翌日も、その翌日も、3日たっても「しびれ」は変わらなかった。 というより、内側から押し出されるような痛みが出つつあった。
それに増して、左人差し指にも違和感(しびれ)を感じるようになったのは、1週間後くらいだったろうか。
本人は、この時点では、夏の疲れくらいにしか考えていなかった。
ところが、ある日、ひげを剃っていて、左上唇の感覚が鈍いことに気づく。
歯を抜いたあとの麻酔が残ったような、ぼわーんとした感じだ。

右指先、左指先、唇・・・

「顔面は、あきらかに変だ」
そう思ったのは、最初の違和感から2週間もたったころだった。

翌日、私は、隣町の県立病院に向かった。
しかし、この症状は何科にいけばよい??病院に詳しい(?)わけではない私には、とうてい予想などつかない。
案内で、症状を説明すると、神経内科へ行けと言われる。

はじめて耳にする「神経内科」。さっぱり何の専門なのかわからない・・・。
診察室の前で、看護士さんに、症状を説明し、医師の診察をうける。
この日は、一般的にしびれを改善するといわれる「メチコバール」というビタミン剤を処方された。
時間がかかるらしいが、栄養のかたよりなどによって起こる「しびれ」などには効果があるらしい。
さらに、次週に再度来るように指示をうけた。

地方病院においては、医師不足は深刻な問題だ。
今回の「神経内科」などは、専門医による診察は、週1回のみ。
週1回では、検査も治療もいっこうに進まないばかりか、次に診察するときは悪化していることだってあるはずだ。
今回訪れた県立病院でも同様の問題を抱えている。
整形外科医などは、たったの1人だ。毎日、痛みを抱えた多くの患者が列をなし、医師はその治療に追われている。

薬が効いてくれることを祈りながら、次の週がきた。
この時期は、目の前に迫った雪の季節の準備でなにかと忙しい。打合せなどが目白押しだ。
まさか、こうなるとは思いもよらず、これから始まる大好きシーズンに向けて、様々な仕事をこなしていた。

症状は変わらなかった。
何もだ。
むしろ、痛みが強くなって、右手はにはむくみがあり、すでにPCのマウスさえも使うことが苦しくなっていた。

神経内科医師の診察を受ける。
「気のせいかもしれない」
医師の言葉だ。

「気のせいで、痛みがあるわけねーだろ!」
心で叫んだ。

聞いたことがある、医師は痛みはわかってくれないと。まさに、そんな言葉。
ペインクリニックという「痛み専門」の科なんて、こんな地方病院にあるわけでもなく、きっと、多くの患者が痛みをわかってもらえず苦しんでいるんだろうな。

「念のため検査しましょう。来週また来てください」
「また来週か・・・」

この日は、血液検査6本(!)、脳のCTスキャンという検査を受けて終わりとなった。
検査では、症状がよくなるわけではないし、気持ちもおちつかないし、でも仕事はゴンゴンあるし・・・。


友人に相談すると、カイロを勧めてくれた。
体の歪みなどからきているかもしれない。
確かに、デスクワークが続いた10月だったし、あるえるなと考え、友人のいきつけのカイロに向かう。

ゆがみきっていた・・・
カイロの先生いわく、かなり歪みが出ていると。

これだったのかあ!何か、トンネルの向こうに出口が見えたような喜びの気持ちが拡がった。
施術を受けて帰るとき、少し痛みが少ないような気がする。


また違う友人からは、接骨院も教えてもらった。
事務所から遠くない場所だ。
電気をあて、マッサージをしてくれる。

「かならず治りますからね」
若い接骨院の先生が私に初めてかけてくれた言葉だ。

すでに、変調をきたしてから、3週間が経過し、よくなるどころか拡がる一方だったこのとき、こんな言葉が、どれだけ勇気づけられるか。

自分が人と接する仕事をしてきて、言葉の大切さを実感したときだ。
果たして自分の言葉は、勇気づけられる言葉だろうか?
それより何より、不用意な言葉で、相手を傷つけてしまっていないだろうか?
治療をうけながら、そんなことを考えていた。

その後、脳のMRI、筋電図、整形外科へと続くことなど思いもよらず・・・。











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